2026/01/26 業界研究

地方企業がビズリーチで採用できない理由、手数料150万円払っても応募ゼロだった

地方企業がビズリーチで採用できない理由、手数料150万円払っても応募ゼロだった

💡 この記事の要点

  • ビズリーチに150万円払っても地方企業は応募ゼロになりやすい構造がある
  • アルゴリズムは「東京最適化」されており、地方企業は検索結果に埋もれる
  • 宮城県のあいホームはInstagramで就活生100人を集め、採用コストを大幅削減した

「ビズリーチに150万円払ったのに、応募が1件も来なかったんです」

先日、新潟県のある精密部品メーカーの社長から相談を受けました。従業員80名、創業40年超。地元では「働きたい会社」として知られる優良企業です。

それなのに、ビズリーチに半年間掲載して、問い合わせゼロ。スカウトを200通送って、返信3件。面談まで進んだのは1名で、その方も「やっぱり東京で転職します」と辞退。

基本利用料85万円に加え、スカウト追加オプションも契約した。合計150万円。結果はゼロ。

「うちの会社がダメなんですかね」と肩を落とす社長。違います。ダメなのは、地方企業に「全国47都道府県で採用実績あり」と営業をかけて、成果が出なくても返金しないビジネスモデルの方です。


ビズリーチの料金体系、地方企業にとっての「罠」

ビズリーチの法人向け料金を整理します。

基本利用料は半年で85万円から。これで求人掲載とスカウト送信(400通程度)が可能になります。採用が決まれば、入社者の理論年収の15%が成功報酬として発生。年収500万円なら75万円、年収700万円なら105万円が追加でかかります。

重要な事実:基本利用料85万円は「成果がゼロでも返金されない」

都市部の成長企業なら、85万円で複数名採用できれば1人あたりのコストは下がります。しかし地方企業の場合、そもそも応募が来ない。スカウトを送っても返信がない。半年経っても採用ゼロ。それでも85万円は戻ってきません。

ビズリーチにとって、地方企業は「契約さえ取れば儲かる顧客」なのです。採用できてもできなくても、基本料金は入る。むしろ採用できない方が、成功報酬を払わなくて済む分、利益率が高いとすら言えます。


「全国47都道府県で採用実績あり」の裏側

ビズリーチの営業資料には、必ずこう書いてあります。

  • 「全国47都道府県でご利用実績がございます」
  • 「地方企業様のUターン・Iターン採用にも強みがあります」

これは嘘ではありません。ただし、極めてミスリーディングです。

「47都道府県で利用実績がある」と「47都道府県で採用に成功している」は、まったく別の話だからです。鳥取県の企業が1社でも契約すれば「鳥取県で利用実績あり」になる。その企業が採用できたかどうかは、実績にカウントされません。

私が知る限り、ビズリーチは「都道府県別の採用成功率」を公開していません。公開できないのでしょう。東京と地方で、数字があまりにも違いすぎるから。

ビズリーチ登録者の「勤務地希望」の現実

ビズリーチには281万人以上の登録者がいるとされています。しかし、この数字に騙されてはいけません。問題は「そのうち何人が地方勤務を希望しているか」です。

求職者がビズリーチで転職先を探すとき、最初にやるのは「勤務地」のフィルタリングです。東京、大阪、名古屋、福岡...大都市圏にチェックを入れる。新潟、富山、長野、島根にチェックを入れる求職者は、全体の何%いるでしょうか。

厚生労働省の「一般職業紹介状況」によれば、2022年の有効求人数は東京が174万件超。一方、高知は8万件、鳥取も8万件程度。求人数が少ない地域は、求職者数も少ない。これは当たり前の話です。


ビズリーチのアルゴリズムは「東京最適化」されている

ビズリーチは「企業が求職者を検索してスカウトを送る」仕組みです。しかし、求職者側から見ると「どの企業の求人が目に入るか」はアルゴリズムで決まります。

このアルゴリズムが、構造的に都市部の企業に有利に働いています。

年収でソートされる世界

ビズリーチの登録者の多くは「年収アップ」を目的に転職活動をしています。求人を検索するとき、年収の高い順にソートする。あるいは、年収の下限を設定してフィルタリングする。

地方企業が提示できる年収には限界があります。東京のIT企業が「年収800万円〜」を出す横で、地方のメーカーが「年収450万円〜」を出しても、検索結果の2ページ目、3ページ目に沈んでいくだけです。

企業の「人気度」で表示順位が変わる

ビズリーチには「この企業に興味がある」ボタンがあります。求職者がクリックすればするほど、その企業の求人は上位表示されやすくなります。

東京の有名スタートアップ、上場企業、外資系企業。これらは知名度があるので、クリックされやすい。一方、地方の優良中小企業は、どれだけ良い会社でも「聞いたことがない」という理由でスルーされます。

クリックされない → 表示順位が下がる → さらにクリックされない。この負のループに、地方企業は最初からハマっています。

スカウトの「開封率」という残酷な現実

ビズリーチでスカウトを送っても、開封されなければ意味がありません。ハイクラス人材は、毎日何通ものスカウトを受け取っています。全部読む時間はない。だから、送信元の企業名を見て「開くかどうか」を瞬時に判断します。

「株式会社〇〇精密工業」と「アクセンチュア株式会社」、どちらのスカウトを開きますか?

残念ながら、多くの求職者は後者を選びます。地方企業の名前は、そもそも認知されていない。どれだけ丁寧なスカウト文を書いても、開封されなければ読まれません。


ビズリーチの営業が絶対に言わないこと

ビズリーチの営業担当は、地方企業にこう言います。

  • 「御社のような優良企業なら、Uターン・Iターン希望者にアプローチできます」
  • 「ハイクラス人材は都会の生活に疲れていて、地方移住を考えている方も多いですよ」
  • 「まずは半年、試してみませんか?」

彼らが絶対に言わないことがあります。

⚠ 営業が言わない不都合な真実
「御社の所在地で検索する求職者は、全体の1%もいません」
「スカウトの開封率は、東京の有名企業の半分以下になる可能性があります」
「半年で採用ゼロでも、85万円は返金されません」

なぜ言わないか。言ったら契約が取れないからです。

ビズリーチの営業には、売上目標があります。地方企業を1社契約させれば、85万円の売上が立つ。その企業が採用できようができまいが、営業の成績には関係ない。だから、期待を持たせる言葉だけを並べて、契約を取りにきます。

これは営業個人の問題ではありません。ビズリーチというビジネスモデルの構造的な問題です。


「地方でも成功した事例」のカラクリ

ビズリーチの導入事例ページには、地方企業の成功事例も掲載されています。「〇〇県の製造業がビズリーチで幹部採用に成功」といった記事です。

これを見て「うちもできるかも」と思うのは危険です。

成功事例として掲載される企業には、共通点があります。

  1. 年収水準が高い(地方でも700万円以上を提示できる)
  2. 知名度がある(地元ではトップクラスの企業、または上場企業)
  3. 採用ポジションが魅力的(経営幹部、事業責任者など)

つまり、「地方企業」とはいえ、実態は「地方にある大企業・有名企業」なのです。従業員50人の町工場が成功した事例は、まず出てきません。そういう事例がないからです。


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地方企業が本当にやるべき採用戦略

ここまで読んで「じゃあ地方企業はどうすればいいんだ」と思われたでしょう。答えは明確です。

結論:大手プラットフォームへの依存をやめて、自社の採用チャネルを構築する

あいホーム(宮城県)の成功事例:Instagram採用で就活生100人を集めた

宮城県に本社を構える工務店のあいホームは、従業員約70名の地方中小企業です。コロナ禍で合同企業説明会が中止になった2020年、同社は大きな決断をしました。

ビズリーチのような大手転職サイトに頼らず、InstagramとYouTubeでの採用に切り替えたのです。

具体的には、毎日15分間のライブ配信を実施。13:00からInstagram、13:30からYouTubeで「就活生に役立つ情報」を語りかけました。

結果は驚くべきものでした。

  • オンライン会社説明会に就活生100人が参加
  • 8名の内定を獲得
  • 採用者の約7割が県外からのUIJターン者
  • 採用コストは従来の方法と比較して大幅削減

あいホーム代表取締役の伊藤謙氏は、この成功をこう振り返っています。

「SNS採用は1回15分、椅子に座って語りかけるだけで無料。労力も大幅に削減できてコストはほとんどかかりません。それでも年間100名くらいのエントリーがありました」

重要なのは、あいホームが「求人情報」ではなく「就活生に有益な情報」を発信した点です。会社の知名度勝負ではなく、コンテンツの価値で勝負する。これが地方企業のSNS採用の本質です。

採用コストの「投資先」を変える

ビズリーチに150万円払う代わりに、こう配分してはどうでしょうか。

  • 自社採用サイト構築:50万円
  • 社員インタビュー動画制作:30万円
  • Instagram/YouTube運用支援:月5万円×6ヶ月=30万円
  • 地域合同イベント参加費:20万円
  • 予備費:20万円

合計150万円で、自社の採用資産が残ります。

ビズリーチに払った150万円は、契約期間が終われば何も残りません。しかし、自社採用サイトやSNSアカウントは、御社の資産として蓄積されていきます。来年も再来年も、追加コストなしで採用活動に使えます。


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AI駆動開発で採用サイト構築コストを下げる

「自社採用サイトを作りたいけど、開発費用が高い」という声もあるでしょう。

従来のシステム開発会社に依頼すれば、採用サイト構築に100万円以上かかることも珍しくありません。しかし、AI駆動開発を活用すれば、このコストは大幅に圧縮できます。

TechTimeでは、AIを活用した開発プロセスにより、従来の50%以上のコスト削減を実現しています。設計から実装までの時間が圧倒的に短いため、人件費を抑えられるのです。

ビズリーチに毎年150万円を払い続けるより、一度50万円で採用サイトを構築し、残りを採用ブランディングに投資する。3年間のトータルコストで比較すれば、後者の方が圧倒的に安く、しかも資産が残ります。


まとめ:ビズリーチは「誰のため」のサービスか

結論
ビズリーチは優秀なサービスです。ただし、都市部の企業にとっては
地方企業にとっては、構造的に不利なプラットフォームであり、大手プラットフォームに依存しない採用戦略が必要です。

東京の成長企業が、年収700万円以上のハイクラス人材を採用するなら、ビズリーチは有効な選択肢です。知名度があり、年収を高く提示でき、リモートワークも可能。こういう条件が揃っていれば、ビズリーチのアルゴリズムは味方になります。

しかし地方企業にとって、ビズリーチは構造的に不利なプラットフォームです。勤務地フィルターで弾かれ、年収ソートで沈み、知名度の壁に阻まれる。それでも基本料金85万円は取られます。

「全国47都道府県で実績あり」という営業トークに騙されてはいけません。あなたの会社が採用できるかどうかは、別の話です。

ビズリーチに150万円払って応募ゼロだった新潟の社長は、今、自社採用サイトとInstagramで採用活動をしています。先月、初めての応募が来ました。東京でITエンジニアをしていた30代の男性が「地元に戻りたい」と。

大手プラットフォームに依存しなくても、地方企業は採用できます。むしろ、依存しない方がうまくいく。それが、業界の内側を知る人間としての、私の本音です。


参考資料・根拠URL:

ビズリーチの料金体系に関する情報:

地方の求人・採用状況:

SNS採用の成功事例:


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